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「ゆるキャン△」-福原遥とアニメの親和性-

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 「ゆるキャン△」の実写化が思いのほか良い。アニメよりもアニメっぽさを意識したような動きやセリフ口調、志摩リンらしさを上手く実写に落とし込んでいる。実写化する上で志摩リンの表情を増やした点は大成功だ。*1寒い冬でソロキャンプをするということが切なくなっていないし、この実写ドラマが再現度だけを目指したものでないことが窺い知れる。

 福原遥はアニメの世界に自然と入っていける。声と動きなど、どこかアニメっぽさを残したものが不自然にならず、上手く調和している。

 「ゆるキャン△」は女子高生がオフシーズンの冬の湖畔でソロキャンプをする様子や日常生活を送る姿を優しくゆるやかに描いた作品である。アニメでは身の丈の範囲内でキャンプを楽しむ主人公たちが愛おしかったが、実写化するとなると、冬の寒さや色彩の乏しさ、身の丈の範囲内でのソロキャンプなどが、どこか切実に映ってしまいそうである。そこで福原遥の空気感が上手くゆるくしているのは素晴らしくないか。

 福原遥はアニメ「恋は雨上がりのように」では、主人公のバイト仲間で美容師を目指す女子高生として、声の演技の巧さを披露した。密かにバイト仲間に恋する姿がとてもキラキラとしていた。ごく自然に声優が担当しているものとして観ていたので、途中で福原遥が声を演じていると知った時は驚いた。福原遥がアニメの世界に入っていけることの証明のようだ。

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 実写ドラマ「ゆるキャン△」がアニメの再現度を高めれば高めるほど、福原遥はより志摩リンとして、「ゆるキャン△」の世界で生きていくことができるだろう、と思う。そして、実写にチューニングした豊かな表情を見せてほしい。

*1:アニメでの志摩リンはもっとローテンション