ホイッスルが鳴ったら。「2023.11」

f:id:nayo422:20231203205555j:image 11月5日に放送されたアニメ最終話をもって、『進撃の巨人』が完全に終わった。完結。『NARUTO -ナルト-』や『ONE PIECE』は生まれたときにはもうあったという感じだったけれど、『進撃の巨人』はちょうどリアルタイムでその誕生と物語の進展に注目できた大ヒット作品であったと思う。今や11時にアニメを観るなんてことは当たり前になってしまったけれど、当時子どもであった私は夜中にアニメを観る（しかもこんな残虐な映像を…！）ということにドキドキしていたし、そのせいもあってか非常に興奮する鑑賞体験であった。10年である。もう本当に感謝しかないし、本当にものすごい作品でした。内容に関することは、漫画完結時のエントリーで書いているので、新しく特に何かあるわけではないのだけど、ああ、終わってしまったのだなとしみじみ思うのです。まあ、いろいろと難しいのだとは思うのだけれど、WIT STUDIOが最後までやってくれればなあなどはありますけどね。

諫山創『進撃の巨人』最終巻に寄せて - 昨日の今日kinounokyou.hatenablog.com

『進撃の巨人』は映画館でやるべきだと常々思っているのだけど、なんでやらないのだろう。不思議。巨人の足の裏がぐわーっとくるところとか大きな画面で見せるべきだろうし、エレンとアルミンの巨人殴り合いは大音響で座席を揺らすべきだろう。映画館でやれば、私は5回観に行くのに...まだ期待して待っておこうと思います。

11月にあった物語として最良であったのは、『水曜日のダウンタウン』「犯人を見つけるまでミステリードラマの世界から抜け出せないドッキリ、めちゃしんどい説」こと、第2弾「名探偵津田」もあった。ほんとにどうしてこんなものを作り出せるのだろうか。藤井健太郎恐るべし、である。フェイバリットシーンとしては、ぐっすり8時間寝てたのと津田が自我を保てなくなったところだろう。ほんとに腹抱えて笑ってしまった。おそらく隔離された外部環境にあって、他のことを気にせず眠れてしまったのかもなあと思うと愛おしくもありますね。 f:id:nayo422:20231217143126j:image どこの世界線に生きているのかわからなくなるというのは、最近の私もよく思うことがある。それは高速で日々が通過していくからで、今日のことなのか昨日のことなのか判別不能になってきて、どこの世界に生きているのかわからなくなるのだ。昨日の私と今日の私が溶け合ってゆく。まー、とにかく『名探偵津田』笑いすぎてたと思う。3話も期待して待ちましょう。

大河ドラマ『どうする家康』は「関ヶ原の戦い」が終わりましたね。実際の決着を再現したかのような、呆気ない描写に終始していてよかった。そして、やはり今作の大河ドラマの描き方は『戦国BASARA』のそれと近いように思う。理想主義者であるが故に、シームレスにナイーヴな怨念にスライドするあたりとか『BASARA』の三成だなあと思う。今作は大義のために戦うのではなく、油断すると闘争してしまうという人間の弱さを描いていることが素晴らしいと感じている。そして、そこには権力を行使できるだけの環境を手にしてしまっているという状況が付帯される。油断というのは反射的にという感じではなく、理性によってなのだ。その権力の座にいると、それを使ってしまうのが弱い人間なのだ。戦わなければならないという運命論から逃れられなくなってしまうのだ。油断するとその運命のレールを理性によって歩んでしまうのが悲しい。ときに、私は松本若菜（阿茶局）が好きですね。なんでなのかはあんまりわからないけれど、たぶん顔が好きなのだとおもう。

アニメのこと。『おおきく振りかぶって』がYouTubeにて、年末まで無料公開されているので観始めた。というか、U-NEXTで配信されているからいつでも観れるのだけど、こういう何かがないと再見したりしないわけなので、良いタイミングだと思って観ている。しっかし、おもしろい！ですね。めちゃ良い作品だ。アニメ観終えたら、そのまま漫画『おお振り』も読み返そうと思っている。30何巻やっていて、まだ1年経ってないのですよね笑。OPはベボベ『ドラマチック』で最高。で、久しぶりの『こんプロ』リアルイベントにも行きました。 f:id:nayo422:20231208204147j:image 『こんプロ』Podcastが始まってからは、初めてのリアルイベント。もう前回行ったのがいつか思い出せないくらいなのだけど、やっぱり印象深いのは、2019年の『M-1』決勝進出者が発表された日の『こんプロ』だ。イベントが終わって、会計の列に並んでいるときに、Twitterの画面を眺めていると、トレンドにニューヨークが！胸が高鳴ってしまって、無限大ドームに行ったりしたのだよなあ。もう4年も経つというべきか、まだまだ4年なのか。もうニューヨークは売れっ子だし、こんなことになるとは2019年のその日には想像できなかったなあ。最近、ニューヨークが37歳とか言っていると、うえー、と思ってしまう。時の経つ早さはおそろしい。私はまだニューヨークの2人は29くらいだと思ってしまっている。

そう、『こんプロ』だ。今回も南波さんがキュートで、こいちゃんのスーパーお喋りにめちゃ笑いました。特に『ゴジラ-1.0』を話していたときの、浜辺美波が電車の手すりにガシッと捕まってぶら下がるシーンを、ありえない！とツッコミを入れたり、よーいどんで逃げないとゴジラの足元にいるのはおかしいと言ったりしているとこに腹を抱えて笑ってしまった。帰りは、職場の男へ向けてSHISHAMO『忘れてやるもんか』を歌ったというイベントで読まれていたお便りがあったので、その曲を聴いたりしながら電車に揺られた。

『おお振り』そろそろ3期やってほしいですね。もう10年以上経っているけど、まだまだファンは待っていると思います。『おお振り』のサントラもすごくいい。

おおきく振りかぶってオリジナル・サウンドトラック

アーティスト:TVサントラ,高田梢枝,SunSet Swish
アニプレックス

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Blue Rev

アーティスト:Alvvays
Universal Import

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Bricolage

石野理子

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あとは、石野理子『Bricolage』や来日公演に参加するためAlvvaysを聴いたりしていた。石野理子のデビューシングルめちゃ素晴らしくないですか。何かを掴もうとして、その手からこぼれ落ちてしまったカケラを集めて、再構築していこうとする姿が感動できた。Alvvaysは、Zepp Shinjuku。初めて行ったのだけれど、東京の喧騒から逃れるように地下深くに位置してあっていい。 f:id:nayo422:20231216141954j:image Alvvaysは、それ以上でも、それ以下でもなくAlvvaysだった。そして、それがAlvvaysだよな〜と思うし、普通にいい楽曲っていいですよね。結局『Archie,Marry Me』が好きでした。

SHIBUYA CLUB QUATTRO 35TH ANNIV. “NEW VIEW”『RHYMESTER × ODD Foot Works』にも行った。これが凄すぎた…！ f:id:nayo422:20231208203511j:image Pecoriが「類を見ないライブ」と言ってたように、RHYMESTER × ODD Foot Worksのコラボレーションが抜群だった。ODD Foot Worksは久しぶりに見たけど、新しいアルバムの楽曲中心にカッコいいステージをやってくれた。RHYMESTERはキングオブステージ。めちゃ楽しいライブでした。

漫画はこの2冊だろう。ノムラララ『夏の魔物』は3巻目がピークではあっただろうけれども、最終巻である4巻もよかった。

夏の魔物： 4 【番外編収録】 (アクションコミックス)

作者:ノムラララ
双葉社

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いろんな私が本当の私

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長嶋有原作のアンソロジー漫画は買いの一冊だ。とにかく漫画家たちが強いし、眼差しが交わったり、すれ違ったりする物語としてどれもいい。長嶋有は新作『トゥデイズ』も面白そう。

BABYMONSTERのデビューシングルはまんまと聴いてしまっている。メンバーがデビュー時に揃わず、幸先不安なスタートとしてルセラを思い出させる感じがありますが、どうなるでしょうか。マヂラブと令和ロマンが最強の漫才を考えるにあたって、AIなどのワードの当然のように出てくるのがいい。テクノロジーが無限に生成するものと人間が立ち向かわなければならない固有性のようなものの峻別をしないことには、もう話し始めることは難しいように思う。令和ロマンはもう批評的な眼差しで、漫才に取り組んでいるのだ。

BABYMONSTER - 'BATTER UP' M/V - YouTube