昨日の今日

KINOUNOKYOU

お笑いとテレビと映画と本と音楽とサッカーと…

眠れない夜に

渋谷に着き、JUNK20周年イベント『おぎやはぎのありがとうびいき(仮)』のため、LINE CUBE SHIBUYAへ。兼ちゃんバーガーTシャツを着ているので、準備も万端である。しかし、人の波に流されてなんとなく歩いていたら目的地とはズレた方向へどんどん歩いてしまって、ぐるっと遠回りになってしまった。開場から20分後くらいに入ると小沢健二『彗星』が流れていた。この曲は3年くらい前の選曲センス対決で小木さんが選んだのだったよなあと思い返す。そのあとの開演前SEは『若者のすべて』、清 竜人25『Mr.PLAY BOY...♡』、Vaundy『踊り子』、阿部真央『クソメンクソガールの唄』、chelmico『Easy Breezy』、 Charisma.com『HATE』、 DENIMS『ふたり (feat. アユニ・D)』などでした。本編は本当に感動。いつもと何ら変わらない優柔不断な小木さんを見れて嬉しかった。おぎやはぎバナナマン並んでいるのを見れたのもコロナ禍前のラジフェスのときだと思うので、もう5年ほど前のことだ。いやー、昔だ。コロナ禍によってほんと世界は変貌してしまった。帰りに小木さんの「感謝。」をパシャリ。f:id:nayo422:20230217021809j:image私こそ、感謝である。2014年ごろからラジオを聴き始めて、毎週欠かさず聴いているのはもう『メガネびいき』だけだ(8,9年くらい聴いているのか…)。これからもなんでもないことをなんでもなく話してほしい。

帰宅すると『あなたの駅前物語』というミニ番組がやっていて、世田谷にある松陰神社が映し出されていた。この松陰神社といえば、『SWITCHインタビュー 達人達』で朝井リョウ東出昌大が対談した場所でもある。そのとき、東出昌大は「もう一度、この番組で対談ができるようにしっかりと頑張らないとですね」みたいなことを言っていたのに、もう対談の機会は得られそうにない。悲しい。『アメトーーク 』が始まる。矢作さんが出ていた。ほとちゃんと並んでいるので、JUNKライブの延長線のようであった。木曜日ということで、『メガネびいき』本編もある。アンガールズ田中さんものゆるりトークよかった。

サリー・ルーニー『ノーマル・ピープル』を読み進めているのだけど、とても素晴らしい読書体験になっている。彼女の前作『カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ』よりも断然好きだし、プロットとか文体も洗練されている気がする(山崎まどかさんさすがである)。映像化作品として、まずこの2作目が選ばれたのも納得である。読んでいるときは、ドラマのサウンドトラックかCrairoを聴いている。

マリアンという学内に友人を持たない女の子の役をデイジーエドガー=ジョーンズが務めているのだけど、『ザリガニの鳴くところ』でも街から離れた湿地に住む主人公の役をしていたし、なぜ彼女は疎外された役ばかりにキャスティングされるのだ、と思ってしまう。『ノーマル・ピープル』を観た担当の人が『ザリガニの鳴くところ』に起用したのかもしれないけれど。

年明けにしてようやっと『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』を観始めた。情報量がとても多いので、ゲースロのときもそうだったけれど『心はウェスタロス』には本当に助かっている。これをセットで観ないとどうしようもない。タイトルに“ドラゴン”とあるので、ドラゴンがたくさん出てくるのかと思いきやそんなこともなく、むしろ『ゲースロ』のときよりもドラゴンのカッコいい戦闘シーンなどは5話まであまり出てきていない。

『相席食堂』と『あちこちオードリー』をTVerで観る。『あちこちオードリー』は、ダウ90000蓮見さんが「おじさんが怖い」と言っていて共感した。おじさんは怖い(怖くないひともいます)。f:id:nayo422:20230214022035j:imageめちゃわかる。蓮見さん、天才すぎてちょっと彼の作品に対して前のめりになれなかったのだけれど、急に身近に感じられた。「みなさんが思っているよりも人の圧が出てる」というのはまさに、と思いました。マジで30年後とかに大河ドラマ脚本やってしまったそうですよね。途中で止まっていた三浦糀『アオのハコ』

を最新刊まで読み終える。相変わらず絵が上手だなあ…と感嘆してしまった。2巻あたりまでは読み切りの青春を繰り返しやられてもむず痒くてしんどくないか…と思っていたのだけれど、9巻までしっかりと読めてしまうのは絵が上手いからであるし、三角関係に登場人物を侵入させるのが素晴らしいからですかね。香椎かてぃをレファレンスしたと思われてならないユメカというキャラデザ最高です。

土曜日。FUJIFILM SUPER CUPのため、初めての国立競技場へ。悪いスタジアムだとばかり思っていたのだけれど、思いのほか良かった。トラックもそこまで幅を利かせていない。Jリーグ30周年シーズンである今期初戦はマリノスvsヴァンフォーレ。高丘がギリギリになってアメリカへの移籍することが決定し、この試合はオビがゴールを守ることになった。そして、右サイドバックにはレイソルから移籍してきた上島だ。上島は基本的には良かったのだけれど、ビルドアップのときにサイドに張りすぎていて、水沼と同レーンに重なっていたり(水沼が後ろ向きでボールを受けることになり、トラップ→クロスという流れが作れなかった)、水沼が絞っているのに攻撃の大外まで上がっていって幅を取るなどのことが遅れていたりするのが微妙であって、まだまだ慣れが必要なのだな、と思いました。f:id:nayo422:20230212035635j:imageまた、途中出場したマルコスが随所に素晴らしいテクニックで魅せていて感動。今シーズンはマルコス復活!を期待しています。甲府は鳥海くんが素晴らしかった。私は中学生のとき、公式戦で彼と対戦したことがあるのだ…ということを誇りに応援していました。中学生の頃から「あいつはヤバい…」と噂されていたひとがJ2で闘っているとなると(今期はACLがある…がんばってください…!)、J1とかはたまた日本代表って本当に化け物すぎる。たいへんだ。

『ブラッシュアップライフ』6話を観た。しかし、私は5話あたりからなかなか微妙だなあという気持ちが強くなってきている。バンドが売れるとか売れないとか拘りすぎだし、勝ちとか負けとかを内包し過ぎている。これはバカリズムイデオロギー的なものが染み出しているのもあると思うのだけれど、あの口調、あの感じで喋られると、私は安藤サクラ演じる主人公がめちゃ嫌いになってしまう。例えば、5話において首を傾げてしまったものとして、森山玲奈(黒木華)が福田俊介染谷将太)の音楽が好きで「よく聴いてるんだよね〜」と話したときに、近藤麻美(安藤サクラ)が「(…いや、売れないんだよ〜売れないのよ〜)」みたいなことを心の中で言及していて、うわ…こいつ…と思ってしまいました(どこかのメジャーアーティストについて話してるんじゃないのだから)。孔子の「中庸は徳の至れるものなり」を思い返す。人間に生まれ変われるのは福ちゃんみたいひとだよなあ、と。f:id:nayo422:20230218024140j:image生き直しについては、同じ世界線をブラッシュアップするということだけれど、自分が異なる選択をしてもバタフライエフェクト的に他の要素が変わらないというところはうーんと思ってしまう(松坂桃李が年商10億になってたりするから多少はその辺のことも描いてはいるものの、範囲としては狭いものであって自分が関与する/しないことでしか世界は変容していないので、ドラマとして描き切るのは大変なものがあるのだろうなあ、と想像してます)。異なる世界線において薬剤師になったり番組ADなどになれば、当然その場所には他の人がいたわけであって、少なからず世界は変わってしまう。自分が異なる選択をしても世界はそのまま維持できるというのはなかなか難しいのでは…と思ってしまうのだ。なのでまあ、相対性理論とか量子力学とかじゃなくて、あくまでゲーム的なのだろう。というか、徳を積みなおすということだけれど、別の並行世界を選び取るだけであって、この考え方はあまりに運命論・決定論すぎるかもしれないけれど、個人の裁量ではブラッシュアップ不可能なのである。であるからこそ、福ちゃんのように孔子の「中庸は徳の至れるものなり」的な価値観こそがいいよね…というかなんというか。ドラマ的にも次回の人生のことなんか考えていないで、今をちゃんと生きようね…みたいなことで落ち着く気がする。果たしてちゃんと生きるとは…?という感じだけれど、ブラッシュアップではなく、引き受けるということだ。