昨日の今日

KINOUNOKYOU

お笑いとテレビと映画と本と音楽とサッカーと…

針の音に合わせ

月曜日。タイザン『タコピーの原罪』を読む。

むちゃんこつらい。その暗さに圧倒されてしまうのだけど、おもしろい…おもしろい。“かけがえのなさ”を求め続けてしまう人間の物語である。ジャンプ+で無料公開されているので覚悟のある人はそっとアプリを立ち上げ目撃してください。

『有吉クイズ』でハナコ秋山が痔瘻の手術をしていた。痔瘻で思い出すのは朝井リョウ『肛門紀』だろうか。

粉瘤からの痔瘻の手術、そして、尿道カテーテルとの奮闘など。4年前くらいにこの本のサイン会に行ったのでおうちにはサイン本があります。エッセイおもしろい。朝井リョウのように先延ばし先延ばしにしないで秋山はさっと終わったようで良かったですね。私も肛門爆破したくない。

『八方・陣内・方正の黄金列伝』ニューヨークのゲスト回をようやく観る。初めてこの番組を観たのだけど、なんと不思議な番組なのだろう。八方さんはニコニコしてるだけでほとんど喋らないし、方正もたまに口を挟む程度でほとんど同じ、陣内とニューヨークが喋るだけど、セットも妙にがらんとしてる。けれど、VTRはしっかりとしていて、でも低予算なのだなというのは伝わってくる感じ。なんだか不思議な番組だなあと思った。てりたまのCM宮崎あおいが美しい。

てりたま「いっしょに、てりたま、たべよっか!」30秒 - YouTube

てりたま食べたい。乃木坂の田村真佑って宮崎あおいに似ているのですね、と気づきました。

火曜日。ウマ娘サトノダイヤモンドが当たったので嬉しい。雰囲気が『ラブライブ!南ことりちゃんで、衣装は『戦国BASARA毛利元就だ。私の『戦国BASARA』の推しは毛利元就石田三成なのです。毛利元就はまずもって輪刀!という固有性ある武器なのがカッコいいし、命じ手「射」で弓兵を呼び出し、弾き手「壁」で反射させながら、勝手に敵が死んでいく様子を眺めるという冷静な君主の佇まいが美しすぎる。そして、鬱々と裏切り者に対する憎悪に支配される闇を抱えた本作の石田三成もお気に入り。固有奥義の斬首は敵を地面に転ばせ、足裏で身体を抑えながら首を落とすという酷いもので、一人ひとり倒すからコスパは悪いのだけど、復讐者の鬱屈とした思想が表現されていてとても良い。あとは単純に石田三成はスピードが速いのでステージを駆け抜けるのが楽しい。Wiiでやってました。懐かしいな。ちなみに『ラブライブ!』の推しは西木野真姫さんです。西木野真姫はキュンとする瞬間が多いですよね。何それ、意味分かんない。

オールナイトニッポン星野源が「若林さんのセンター分けにはちょっとキュンとしたんですよ。」と話していた。わかる、と思った。『DCガレージ』ではラノベのコーナーが復活したので嬉しい。寝る。

『水中の哲学者たち』

を読み始めた。哲学対話を開いている永井玲衣のエッセイ集である。ロシアとウクライナのことから私は最近シュミットを読んでいるので、この「永遠の対話」のように思えるテーマは対にある。けれど、悩み、迷い、何度も問うことから始めることが必要であることにはそうだよなあと呟かずにはいられないし。また、自己が動揺させられることが哲学対話には求められるのだけれど、シュミットから言わせれば、政治とか社会においてその動揺によって自己が破壊されてしまうのは元も子もないというのであって、どこかでやはり一線を引かないといけないというのは身につまされることであるように思える。どうなんだろう。わからない。この記事も入口としておすすめ。ちゃんと本も読もう。

www.genron-alpha.com

永井玲衣『水中の哲学者たち』は対話の本だけでなく、ユーモアがたくさん詰まった生活の本としても読めるのが良い。特に好きなエピソードは「ドンドコドンドコドコドコドコドン」の章にある

子どもが乗っている自転車によく轢かれる。小さな自転車は、決してスピードを出しているわけではない。むしろよろよろと揺れながら、ゆっくりと正面から向かってくる。目はしっかりと合っている。子どもたちはわたしを、わたしは子どもを見ている。そして、ゆっくりと轢かれる。P151-152

というところ。ありますよね、こういうの。こういうときに永井さんは「バレた!」と思うらしい。世界に馴染めていないことがバレるのだ。しかし、ある昼下がり、駅前の和太鼓パフォーマンスによる「ドンドコドンドコドコドコドコドン」という音に従って世界にゆっくりと馴染んでいく、そんなことが書かれている。文字の響きからパンプキンポテトフライの「ドンドンドンドン、ドン!でしょ」を思い出してしまった。

パンプキンポテトフライ「心待ちにしていること」(2021.6ゴールド) - YouTube

面白い。永井さんはお笑いもとても好きなようで、この本のなかにも霜降り明星だったり、サンドウィッチマンだったりのことがちょくちょく出てくる。

坂本龍一アジカン後藤正文が立ち上げたという『D2021』のポッドキャストで話しているのも聴いてみた。

open.spotify.com

24分ごろ、「Youtubeで丁寧に暮らしている人を観て自己嫌悪に陥るの好きなんですけど…」と話していて、わかる!となりました。私も丁寧な暮らしをしている人を観て、丁寧な暮らしをしているつもりになれる、そして落ち込む。そのあとの自己とは…っていう話も面白い。自己は複数いるっていうことにすると責任は…?など面白いですよね。過去の自分がした決定は本当に自らの決定といえるのか、それで、時間は存在するのか?にも繋がったりなのかな。最後に話している、対話の席につけない人に対してそもそも対話は排他的である的なことは本当になあ、と。君島大空『袖の汀』を聴いたときに、そこへの光があるように思えたと書いたけども、どうだろう。『コーダ あいのうた』もそこにテーマがありましたよね。

火曜日。『華大さんと千鳥くん』にニューヨーク。華丸と山内がコロナお休みで急遽呼ばれたとのこと。ニューヨークが料理してるのを坂口健太郎小松菜奈がモニタリングしたり食べたりしているの不思議すぎて、何が何だかよくわからない。2人が作ったものを美味しい!と言って食べてたのも不思議だった。急遽呼ばれて普通に美味しいもの作れるの凄くないですか。大人だと普通なのですか。『ファイトソング』は観なくなってしまった。

フットボール批評』をペラペラめくってから、寝る。女性芸能人でベストイレブンを作るなど我々素人がやるような頁もあって楽しい。

本編は、攻撃、守備、攻撃から守備、守備から攻撃の4局面についての特集。“「攻守の切り替え」は死語である”という表紙にある言葉が強すぎるのだけれど、要はピッチ上に複雑に存在する試合展開をそのまま複雑なままとして理解することが重要だろうということであり、攻守の切り替えというよりかはすべてを一体のものとして考えようということであり、そこから戦術的ピリオダイゼーションの理論になっていく、と。そこで、本能としてサッカーIQみたいなものを育てていくのは可能か?などの章に移っていくのは大変面白く読みました。最近のサッカーのことで面白かったのは戸田和幸のサッカー史。

【戦術オタク】戸田和幸が語るプロも唸る解説ができる理由 - YouTube

私は中田英寿の世代ではないので、彼の求心力がどれほどのものなのかを同時代的に体験していないのだけれど、戸田がここまで言うのならそうなのだなあと、しみじみ。期間限定でYoutubeで公開されているスカパーの『サッカー・ジャーニー』という番組で俊輔も2001年“サンドニ*1の悲劇”でフランスに0-5の敗戦をしたときに、「ピッチが悪いなかヒデさんがひとりだけ活躍していて、これは外国に行かないとおいてかれるなぁと思った」など話していた。

【期間限定公開!】サッカー・ジャーニー<ゲスト:中村俊輔、稲本潤一> - YouTube

この番組とても面白くて、中村俊輔のサッカー史を深いところまで聞けて楽しいし、めちゃ話してくれてる。俊輔が小学生のころ所属していた深園SCというサッカーチームと同じグループ会社?グループチーム?みたいなクラブに私は入っていたので、深園は馴染み深いチームである。深園はちょー強かったので対戦するときはBチームだったなあ。俊輔が生涯ベストゴールに挙げていたガンバ戦でのシュート。

J.League 2000 Season MVP Shunsuke Nakamura(Yokohama F Marinos) Movie - YouTube

マンU戦でのFKも好きだけど、こういう咄嗟に出るシュートもお気に入りらしい。このあとの稲本のサッカー史も面白かった。サッカー界の“くん”づけの話など。私も〇〇くんって呼んじゃうのよなあ。野球部が〇〇さんって呼んでるの不思議だった。それで、戸田のYoutubeの話に戻ると、単純に戸田和幸の話はスラスラと頭に入ってくるので好きだ。とても整理整頓されている。やはり頭の良い、賢い人なのだな。私は喋れる人というものに憧れがあり、それができる人は尊敬してしまう。動画のなかで、戸田は解説者としての責務を語っている。

実際にピッチの上でプレーしている人たちが、どれだけ難しいことをしているのかを伝えるのが義務だと思っている。あんまり簡単に言わない。立ち位置ひとつにも理由があるし、ボールの運び方・奪いに行き方にも理由があるはずだから、フットボーラーの価値や魅力を伝えたくてやっている。

さらには、「指導者になるためにプレーヤーをやっていたんだな、と今感じている」と話すなどワクワクするような言及も覗かせている。楽しみですね。期待しましょう。ここでまた『水中の哲学者たち』の永井玲衣さんの話に戻るのだけど、永井さんは昨年2021年に、日本サッカー協会JFA)の公式noteで連載をしていたようです。そこでは、〈サッカー通への道。〉と題して、サッカーを観る前の心境、実際にサッカーを観戦してみてなどの4回分のエッセイが書かれている。

note.jfa.jp

そして、自宅でテレビ観戦をした第2回では、まさに戸田和幸が言っているようなことを早速感じ取っていて流石だ。

シンプルなルールの中で、選手たちは信じられないほど高度なことをしている。互いの場所を把握しながらボールを運び、時にくらいつき、時に一歩引いて、全身を絶えず動かしながら、頭をものすごいスピードではたらかせている

サイニーでサッカーに関する論文などを読んだようなので、言語化する上でのサッカーというものの認識は十分なされているにしても、すごいよなあ、と思う。今年はW杯イヤーなので、いろんな人がいろんな視点でサッカーを観ることができると素晴らしいことですね。この前スマホの写真を整理していたら、いつだかの代表戦の写真が出てきた。f:id:You1999:20220310004007j:image日産スタジアムでのコロンビア戦。多分、香川が久しぶりに召集されたときのだと思う。ハメス・ロドリゲスもいたのだけれど、クアドラードは来てなかったのだっけ。忘れたな。久しぶりにスタジアムに行きたい。イニエスタが日本に来ているにもかかわらず、私はまだ肉眼で観ていないので、スペインに帰ってしまう前に観ておきたい、と常々思っているのだけれど、重い腰が上がらない。しっかし、イニエスタが日本に住んでいるってすごいことですよね。森山直太朗『そして、イニエスタ』という曲で、

そしてイニエスタ
シャビでもなくて

という歌詞があるのだけど、これってメッシかロナウドか、という問いよりも難しくないですか。イニエスタとシャビ!どっちだろう。私はシャビを推したいのだけど…

水曜日。『ANN0記者会見』。菅田将暉が抜けたところにCreepy Nutsが入って、月火のANN0はフワちゃんとぺこぱ。とても残念です。チャレンジ枠がひとつもない。TBSラジオは手堅くしてるけど、ニッポン放送はわりと挑戦しているなあというような感覚があったので、本当に残念。まあ、でもPodcastとかあるから良いのだろうか。でも地上波ラジオは芸人の命を繋ぐよ…ニューヨークみたいに。

木曜日。チェルシー会長・アブラモビッチの資産凍結措置というニュースが。政治とスポーツは分けて考えるべきだという理念を打ちだすにはあまりにも我々が無自覚すぎるかもしれない。しかし、チェルシーというビッグクラブが解体されるなんてことは避けてほしい。高額年俸の選手たちの放出にはワクワクしてしまう側面もあるのだけど。『ラヴィット』で屋敷が結婚報告していた。

金曜日。『風薫る東名阪漫才興行2022』当選していた。カナメストーンと真空ジェシカとママタルト。素晴らしい3組。配信がないようなので当たって良かった。安心。4月だ。日曜日。俊輔が途中出場からアシストを記録していた。俊輔を見に行きたい。

中村俊輔 勝利へ導く魔法の左足!途中出場後いきなりアシスト|横浜FC×水戸ホーリーホック|明治安田生命J2リーグ 第4節 | 2022シーズン|Jリーグ - YouTube

*1:今年のCL決勝も“サンドニ”ですね!!