リヴァプールが1989-90シーズン以来、30季ぶりのリーグ制覇を成し遂げ、1992年に創立されたプレミアリーグでは初制覇となった。まあ、2位シティとの勝ち点を20ポイント差以上つけての独走状態だったわけで、ほとんど優勝は決まっていたようなものなんだけれど、“優勝”というのがちゃんと決定すると、めちゃくちゃ嬉しい！とやっぱり思うし、みんなの喜び様を見ると胸が熱くなるんだなあ。ヘンダーソンが「彼がやって来てから全てが変わった」と言うように、クロップ監督の巧みな手腕が優勝へ導いたといっても良いでしょう。クロップ監督といえば、日本代表としてW杯でも活躍した香川真司をドルトムントで見出した監督でもある。彼を簡単に表現するとしたら、情熱によるカリスマ性と言えば良いだろうか。ひとまず、FOOTBALL CHANNELにて素晴らしい記事があったので、クロップとフロントによる5年にわたる大改革はこちらで。
このエントリーではリヴァプールにとってめちゃくちゃに素晴らしい5年間に輝く重要なシーンを個人的な目線でピックアップしてみようというわけである。
なんといっても現在のリヴァプールに欠かせないマスターピースはモハメド・サラーの大爆発だろう。ランニングスピード、加速、アジリティ、細かなボールタッチ、シュートのうまさなどなど、ストライカーとしての機能を全て備えたような右WGである。17-18シーズンに32得点、18-19シーズンに22得点で2年連続の得点王にも輝いている。そして、18-19シーズンにはリヴァプールからもうひとり、マネも得点王として22ゴールを記録。この世界トップレベルの両翼を見ているだけでニヤニヤ楽しくなってくる。大好き。もちろんこの翼をはためかせるために重要なフィルミーノも大好き。エレガントなタッチに見惚れる。
Fastest to Fifty | Mo Salah's first 50 Premier League goals for Liverpool
17-18シーズン。コウチーニョの代わりにやって来たファン・ダイクが守備を安定させ、サラーの大車輪の活躍と4-3-3が型となったゲーゲンプレスを軸に、vsレアル・マドリードとのCL決勝は大注目であった。にもかかわらず、その試合内容は序盤にセルヒオ・ラモスによって大きく崩されてしまい、カリウスのミスも響いて1-3で敗戦。この試合のサラーの怪我は2018ロシアW杯にも影響してしまうという…。
Real Madrid 3-1 Liverpool - All Goals & Full HIghlights - UCL FINAL 2017/18
翌年にはアリソンを獲得して、弱点となってしまったキーパーを補強。強烈なシュートのセービングが素晴らしいんだけど、並の選手ならば弾いてしまいそうな球を、キャッチングすることもあるというのが驚。頼もしい。適した補強戦略（その意思決定の明確さ）がチーム全体に行き渡っているのは、昨今の強いチームにおいて最も必要なのだということが分かりますね*1。ファビーニョがアンカーとして定着したために、ヘンダーソンの前への推進力がさらにリヴァプールを活気付けた。
そして、なんといってもCL準決勝リヴァプールvsバルセロナは外せない名シーンでしょう。1stレグを0-3で落とし、誰もが終わったと思っただろう（僕も見ずに寝てしまった*2。だってサラーもフィルミーノもいないんだからねぇ）。しかし、『アンフィールドの奇跡』である。2ndレグで4-0の大逆転勝利。ヘンダーソンが前線でボールを触っているときはやっぱり面白くて、前半6分、そのヘンダーソンが放ったシュートをシュテーゲンが弾き、オリギが押し込む。バルセロナのシュートはアリソンが悉くセービングする逞しさ。そして、後半、ロバートソンに代わって入ったワイナルドゥムが54分、56分に続けて2得点を叩き込む。喜びを大爆発させるリヴァプール戦士とサポーター。プレミアはサポーターとの距離が近いですよね。手を伸ばせば届きそうなくらいだ。それだから、バルセロナにとってはしんどい。11人よりも多くの相手と戦わなければならないんだ。目線に入り込んでくる声援がバルセロナを萎えさせる。そして、劇的な4点目が勝利を決定づける。
コーナーキック。ボールボーイ*3が素早く新しいボールを投げる。バルセロナに準備をする時間を与えず、アーノルドはボックス内へと蹴り込む。そのままオリギが流し込んでフィニッシュ。そう、アンフィールドで戦うリヴァプール は11人よりも多くの仲間がいるんだ！という興奮でもって叫んでしまいたい。
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19-20シーズン。積極的な補強はせずとも、40試合無敗を達成するなど、リヴァプールは現代サッカーで最も完成されたチームとなった。CL王者としてFIFAクラブワールドカップにも参加し、南米王者のフラメンゴを破って世界一を手に入れる。
冬の移籍ではクロップ監督の目の前で、その価値を知らしめた南野がアンフィールドに合流。これから3年は素晴らしいシーズンを過ごすことになるだろうリヴァプール（そうしなきゃならない）、その間に南野拓実には是非とも輝いてほしいですね！優勝おめでとう！ファビーニョの弾丸ミドルだいすき！
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