毎週、日曜深夜に放送されている『日向坂で会いましょう』で盛大にバラエティをしている日向坂46が様々な役を演じてのドラマ『DASADA』。乃木坂46の『初森ベマーズ』*1や欅坂46の『徳山大五郎を誰が殺したのか?』などの系譜かと思いきや、余分なものを一切削ぎ落として、友情であったり、夢であったりを正面から捉えていくとてもいいドラマだった。FACTORYというアーティストが映る画面を見つめて「わたしもホンモノになりたい」と願う篠原沙織(渡邊美穂)と実家の借金返済のために奮闘する佐田ゆりあ(小坂菜緒)が「DASADA」というファッションブランドを立ち上げて始まる物語。乃木坂46や欅坂46を見て、私もあんなアイドルになりたいと集まった日向坂46をそのままドラマに落とし込んだような設定のために、すんなりと入っていける。普段の『日向坂で会いましょう』とは違ってちゃんと演技しているメンバーを見て少し可笑しくなってしまうのだけど、ストーリーのストレートさに思いっきりやられた。物語をわかりやすく言うと乃木坂46『サヨナラの意味』
サヨナラに強くなれ この出会いに意味がある
悲しみの先に続く 僕たちの未来
始まりはいつだって そう何かが終わること
途中にいる人間をダサいというレッテルで笑ってしまわないシナリオに感動してしまったし、ダサいからという理由で『DASADA』と名付けられてしまったことに、「なんか、可愛くない?」と楽観的な視点にも、ああ、いいな、と勇気づけられた。本作で「ホンモノ」である存在、FACTORYと対峙し、友達の横にいる私こそが「ホンモノ」と沙織が言うシーンの眩しさ。
これで、おあいこ
ちょっと沙織さん、これじゃ、いつまで経っても、おあいこにならないでしょ?
夕方の海で、お互いが大切な存在であったと確かめる。途中で変わり続ける凡ゆる場面で思い出されるのは、きっと変わらずに残る、こんなシーンなのだろう*2。それだから、変わり続ける美しい事象も変わらない事象の連続であり、おちょこさんが「ホンモノ」のために途中を捨ててしまったというだけにされていなかったのもよかった。『ナゼー』はめちゃくちゃ良くて、ずっと聴いてしまっているし、このポーズの、どこかぴったりハマる感じに思わず膝を叩いてしまいました。
松田好花と高本彩花が登場カットが少なかったことだけが、とても残念。物語終盤にかけて、松田好花の場面は増えてきて良かったけど、高本彩花は本当に少なかったなー。