3月7日に放送された『せいやのエプロン』が面白かった。『マツコ&有吉 かりそめ天国』で初心者でもレシピ本を見れば美味しいうどんが作れるのかなどを検証していたワンコーナーが、今回は30分の特番となった。料理は初心者中の初心者、でも夢は「小料理屋を出すこと」というせいやが、料理家のもとで基礎から学ぶ人間成長バラエティーだ。
真剣にやるだけですよ
という宣言から行われる奇行*1の数々が、せいやの料理体験の醍醐味であったのだけど、今回は料理家の先生が危ないところまでいくと、程よいアシストで軌道修正をしてしまったので、奇行が防がれ、爆発的な面白さが失われてしまったことは少し残念だった。しかし、これは料理番組であることを念頭に置いておかなければいけないし、せいやのそんな訳はないよなと発せられる言葉の数々と馴染みのない行いをお笑いに変換していくバラエティ力、何も知らない料理未体験子どものせいやが成長していく様に、面白いを超えた癒しを見出すことのできる番組である。
第一品は、「イワシのつみれ汁」に挑戦。
(先生)背骨の上の薄膜を切って
(せいや)背骨の上の薄膜…?なんすかそのすごいジブリみたいな。『背骨の上の薄膜』『崖の上のポニョ』じゃなくて。なんやその料理ジブリ(笑)
続いて手開きの工程に
(せいや)これで開く!両手で一気に開く!お願い!うわぁー…
(先生)あー、もう、これ、ダメだ…
(先生)笑笑…もう助からない?(笑)病人やったら今もうショックですよ、レントゲン見て…レントゲンやったら終わりよ!(笑)あーもうダメだ。
一度は失敗してしまうのだが、しっかりとやり直すことまで『せいやのエプロン』は放送する。ここに料理番組を超えた人間成長バラエティの要素がある。失敗することから成長していく素晴らしさ。調理工程の3番目になんとか辿り着き、いよいよ「つみれ」作り。ファーストキスはいつなんですか?という質問は軽くあしらわれ、フードプロセッサーをかける工程に。
(先生)フードプロセッサーにかけるのめちゃくちゃ難しいので私がやりたい
(せいや)えー?これすか?
(先生)うん。ここで失敗したら台無しなの
(せいや)そんな難しいんすか、ちょっとだけやらしてください。
(先生)イヤだ
(せいや)じゃあ一瞬だけ、
(先生)ストップ!
(せいや)子どもやん!親にやらせてもらって…ストップ!(笑)
2時間半かけて料理を仕上げ、せいや実食。イワシのつみれを食べて、ハンバーグみたいですね!という食レポも愛おしい。
第二品目「シュクメルリ」は祐成陽子先生に学ぶ。
(先生)祐成陽子(すけなりようこ)です
「シュクメルリ」の料理シーンは先生のマシンガントークも相まって、どんどん進みあっという間に完成してしまった。
(先生)これでこうやって
(せいや)ディルめっちゃ入れますね!
(先生)美味しんですよ、はい、これで出来上がり!
(せいや)あ、びっくりした急に出来た、最後先生がやってた もう
深夜にひっそりと料理に挑戦し、成長していく。その過程を15分番組などでもいいから追いかけていきたい。レギュラー化希望!