昨日の今日

KINOUNOKYOU

お笑いとテレビと映画と本と音楽とサッカーと…

見つからなかったボールのような

久しぶりにサッカーをした。とは言っても5人くらいでロングボールを蹴ったり、ゆるーい1対1をしたりするだけなのだけれど、それでも身体の充実と心地よさみたいなのがあって、それは本当に素晴らしいことだった。人間はボールを蹴るべき生きものなのだよなということを思い出したし、ボールを蹴るってだけで楽しいのだ。しかし、足裏でボールを引くときの力が衰えているのを如実に実感してしまい、虚しくなったし、足首もぐにゃぐにゃで固定されず、そのために良いボールが蹴れないなどのフラストレーション。それと、久しぶりに蹴ると普通に足が痛くなるのだな。ベチッという音がなる。ボールに空気入れすぎたのもあるけれど。そう、サッカーといえば、『footballista創刊15周年記念号』を少しずつ読み進めている。近年の戦術の流れをまとめたものとして部屋に置いておいても良いかもしれない一冊だ。

簡単に要約してしまえば、「稀代の戦術家であるペップ・グアルディオラが持ち込んだポゼッションを重視したものから始まり、そのカウンターとしてのラングニック、クロップやトゥヘルのゲーゲンプレスによる縦に速いサッカーが立ち現れた。そして、ペップがドイツへと指揮する場を移したことによって、この2つのサッカーの融合が図られる。具体的に言えば、ポゼッションを重視しながらも、WGには個の力で打開できるようなスピードのあるドリブラーを好むようになり、バランスを整えるための可変システムの導入、その実現のために要請されるインテンシティの向上はまさにドイツ式の強度!そして、現在、ペップとクロップというドイツで火花を散らした戦いはイングランドへと引き継がれている!」ということ。現代サッカーの説明を序盤の数ページで示して、バルセロナ、マドリー、ユヴェントスインテルミランアタランタバイエルンリヴァプール、シティ、チェルシー……と特筆すべき年代を取り上げながら現代へと迫っていくのもなかなか興味深いものとなっているので、この一冊をお部屋に置いておくと良いと思いますよ。まあ、とにかく、表紙のペップとシャビがめっちゃくちゃカッコいいじゃないですか。おすすめです。

サッカーをした帰りに友達の家に寄って、『呪術廻戦』を借りたので、少しずつ読み進めている。

とりあえず16巻の渋谷事変の終わりまで読んだのだけど、物語がどんどん進んでいくのと、情報と関係が複雑に入り乱れていくのとで、どう読んでいいのか難しい作品だ。登場人物が一挙に押し寄せて来るのだけど、物語の外側にあるキャラクターを後出し的に追加してくるので、流れがあんまり見通せず、にもかかわらず繰り返される退屈させないアクションの連続に少し疲れも出てきてしまう。『ダンダダン』的なカメラの位置やコマ割りの充実などで魅せることに重点を置いてるわけでもない感じであるし、これが人気になっているのってなんだかすごいし、どう読まれているのか気になる。難しいですね。しかし、キャラクターデザイン抜群だしな。何巻までやる予定なのだろう。

私は最近ものすごく音楽を聴いている。それはもう本当にものすごく。どれくらいかっていうと「2万円あったら銀座文明堂のカステラ4本買うんじゃなくて、マクドナルドのハンバーガー200個買う」みたいな感じ。200個も!みたいな。名盤といわれるものを片っ端から聴いているのです。映画とか本ってどこにあるんだ…というものも結構多いけれど、音楽はサブスクでかなり聴けてしまうのすごいや。そして、それに伴ってラジオ聴取時間、番組がゆっくりと減少している…ああ…切ない。特にこの2年ほどの減少率は凄まじい。『霜降りANN』『かが屋鶴の間』に続けて、『空気階段の踊り場』も離れてしまうかもしれない。ここ3週くらい聴けていないのだ。しかし、ポッドキャストを聴く時間は増えているからなあ。地上波ラジオが減ってるだけで、全体的にはそんなに減っていないのかもしれない。芸人のラジオだけがラジオだと思っていたのとかも無くなってきたし。そう、それで音楽のことだけれど、Drug Store Romeos『The World Within Our Bedrooms』のレビューを書いて、インターネットの海に放ってみたところ、なんと彼らが「beautiful in-depth review of the album <3(アルバムの美しい詳細なレビュー)」と引用リツイートしてくれて感激してしまった。翻訳して読んでくれたのだろうか(私も彼らのインタビューなど文章のほとんどは翻訳ツールを用いて読ませてもらったし。しかし、あの文章を翻訳ツールに載せるとどんな感じに伝わるのだろうか)。嬉しい!と胸が高鳴る。ふとロンドンから日本ってどれくらい離れているのだろう、と気になって調べてみると「5870マイル =9446.849キロメートル」と出てきたのですが、うん、わからないですね。めちゃ離れていることだけわかるけれど。言語も違くて、こんなにも離れているのにコミュニケーションが取れるってことに感動してしまうよな。ときに、イギリス料理ってとにかくめちゃ不味くて、そのことはもう国民が認めていることとしてあるらしいのだけども、どんくらい不味いのでしょうね。白井聡『武器としての「資本論」』なんかでは、小野塚知二『文藝春秋SPECIAL2017年季刊秋号』産業革命がイギリス料理をまずくした」を援用して、産業化が土地を囲い込みして文化を破壊したと不味くなった理由が説明されているけど、どうなのでしょうか。不味いってなんだろう。

それと、英語の文章によくある「<3」って何なのだろう、と思いながらもこれまで無視していたのだけれど、横にしたハートなのですね(もしかしたら過去に一度は調べたのだけど、忘却してしまったのかもしれない。だとしたらまたすぐ忘れて<3って何だ?となるのかも)。そうか、ハートをくれたのですね。うれしいですね。これまでは読んでもらう必要はないと思って書いてきたのだけれど、どうせ書くのだから読まれた方が良いなとは思い始めている。だって、今回のDrug Store Romeosからの反応などはやっぱり嬉しく感じるのだし。2022はもう少し読まれる努力をしてみても良いかもしらん、とは考えている。けれど、結局、そういうインターネット上のクラスタで共有するの、なんだかなあというのもありますし。

水曜日。Netflixのドラマとか観ているとヴァージニア・ウルフヴァージニア・ウルフうるさいので、ヴァージニア・ウルフ『波』を読み始めようと手に取った。けど今は、“理解され難い何者か”というものについて書かれているリーペレス・ファビオ『ストレンジャーの人類学』を読んでいて、それが濱口竜介『ドライブ・マイ・カー』の多重言語と移動(最終的に韓国に行くことなども)などに接続できるのでは、と思ったけれど、ちょっと考えて微妙な感じかもしれないと思った。

“理解され難い何者か”というのは、いわゆるベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』的な、もはやどこにもルーツがなく、帰属意識が持てない存在が増えているなかで、彼らの移動によって生じる他者性とは、ということはもう少し追っていく必要があるなあ。ジンメルの本とか読むのか。“理解され難い何者か”を“理解され難い何者か”そのままとして理解するというのが『ドライブ・マイ・カー』的だなと思っているのだけど。結局、あの映画って時間が必要だったっていう映画だし、そのために距離が必要だったっていうやつですもんね。『水曜日のダウンタウン』を観る。クロちゃんの家でかくれんぼ。クロちゃんからしたら迷惑だろうけれど、楽しそうだなと思った。いびきでバレるザ・マミィ酒井よかった。

『Call If You Need Me』#15「わたしたちが光の速さで進めないなら」を聴いていて、

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11:30〜くらいからの井上花月さんの「階段が苦手なんだけど…」話にめちゃくちゃ共感した。私も階段を下りるのめちゃくちゃ苦手で、いつも踏み外して落下するんじゃないかと思いながらゆっくり下りるし、上がるときは一段飛ばしじゃないと上がることができない。一段一段上がろうとすると躓いてしまう感じがするのだ。だから電車のときなど、たくさんの人が下りるときはなるべくゆっくり電車を下りて、先頭の方にならないようにしている。後ろにいる人の何をチンタラ下りてるんや!という圧は結構焦るので。高校生になったくらいからそうで、なんでなんだろう、と思ってその頃に調べてみたら「階段イップス」というものなのだとわかった。「運動神経悪いのか?交渉恐怖症なのか?」と話していたけど、井上花月さんも多分、階段イップスなのだと思う。精神的なものらしいから、「いち・に・いち・に」と心で唱えて下りると解消するかもという情報もあるけれど、そうして気にしていると、いち、に、いち、に、段差、段差…あっ躓く(身体がヒヤッとする)…となるのだよなあ。普通に走ったり、サッカーしたりはできるからなあ。難しい。バナナマン×東京03『handmade works』の『日村養鶏場』というコントで、「プリンの改善案を出せ」と言われた豊本が「階段をスロープにしたいです」と答えるシーンがあるのだけど、

このときの豊本も階段イップスに悩まされていたんじゃないかなと思っている。

豊本「世の中の階段を全部スロープにしたいです」
日村「何を言ってるの?」
豊本「だから、階段を坂にしたいって言いました」
日村「え、全部?」
豊本「はい、全部」
日村「全部の階段を…」
豊本「はい!坂にしたいんです」

わかる。坂にしたいよな。『タカちゃんとバンと3人』もむちゃ面白いし(なぜか切なくもなるし、『ダーティ・ダンシング』もしくは『ラブ・アゲイン』のリフトみたいなの楽しい)、『handmade works』って1番面白いライブDVDなんじゃないだろうか。2月には『新宿パワーセミナー』が入っている『人間番号』がNetflixに追加されるの楽しみ。『Call If You Need Me』#15「わたしたちが光の速さで進めないなら」最後の方の、妹が『THE W』目指している話も聴きながらめっちゃ元気でた。

バラいろダンディ』木曜日に岩井勇気が出演するとの報せをみて、チャンネルを切り替える。ふかわりょう岩井勇気が話しているのむちゃ良かったな。落ち着いた人好き。TVerで『ラヴィット』を観る。ニューヨークは休みだったけれど、ニューヨーク不動産のロケは放送されていた。そいつどいつ刺身の家探し。スタジオには本田仁美も来ていた。月曜10時のドラマ、『ドクターホワイト』を観た。記憶損失の天才ドクター(浜辺美波)が患者を救うというもの。このドラマの浜辺美波が異常にかわいいのですが、なんでなんだろう。『ファイトソング』は『いつ恋』の劇伴みたいの流れてますよね。

金曜日。『#LOVEFAV』に塩塚モエカが出演する情報が出ていた。上白石萌歌の形容地獄に苦笑する塩塚モエカを期待しましょう。GYAOが取れちゃったから映像配信ないのが残念。並木アナがお休みで『Mステ』に弘中アナが来ていた。29日と30日にNHKで、『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』と『マロナの幻想的な物語り』が放送されるらしいので、録画。

土曜日。シアン・ヘダー『コーダ あいのうた』を観に行った。普通に良い映画であるけれど、別に無理して観にいく映画ではないかもしれないといった感じ。コロナも増えているし。けど、公共性に立ち入ることの前提が言語空間だけになってしまっていて、身振り手振りによるものでも公共に立ち入ることが可能にならなければいけないということテーマが描かれていて、アクセル・ホネット的な承認概念にも繋がってくることだと思う。良い映画。それが、後半部分での発表会での音楽を聴くことができない両親が周りの観客の身振り手振りから娘の才能に気がつくというのにも関係してくるのだろうし、『シング・ストリート』のフェルディア・ウォルシュ=ピーロもそのまんまの役で好感。移動中はadieu『灯台より』、宇多田ヒカル『BADモード』。『灯台より』は柴田聡子による作詞作曲。難しそうな歌。ポッドキャスト『聡子と寛子のベストフレンド』も良いです。

Drug Store Romeosチャーリー・ヘンダーソンとジョニー・ギルバートが新しいバンドをやろうとなり、俺らの声じゃダメだとなったときに、望んでいた声を持つサラがやってくるのだけど、“声”の魅力ってもうそれにはなにも敵わないですよね。宇多田ヒカルってなによりも声がいいのだから、その声で歌われたら、すべて良い楽曲になってしまうのだろうなと思う。チャンス・ザ・ラッパーを聴いている時も「ああ…良い声」とうっとりしてしまう。『進撃の巨人』第78話「兄と弟」を観る。ジークの手の上にエレンの頭が落っこちてくるという重要シーンからフラッシュバックされる数々のシーンに震える。時が止まったような演出とカメラがぐわーんと回る演出も素晴らしい。放送終わりにヒグチアイ『悪魔の子』スペシャルPVが公開。


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「間違いだとしても/疑ったりしない/正しさとは/自分のこと/強く信じることだ」とあるけれど、それはまさにバーリンの価値一元論による積極的自由の暴走であるからして、これをいかに覆していけるのか、物語にしても、それを目撃する視聴者にしても、どうなるのか、心の中に生じるものがなんであるか楽しみである。仕方がなかったなどないのだから。しかし、そのためにらまずこの物語を観ていなくちゃいけないので、みんな観たほうが良いのだよな。海外の反応を観てたら、ある配信者が、「毎回終わったあとに、“今回の進撃はヤバかったぜ!”ってメールする友達がいるんだけどさ。最近そいつが仕事忙しくて、“一々メールしてくんなよ”って返信してくるんだ。けどさ、やっぱ今回の話は流石にヤバかったからさ、絶対にメールしようと思うんだ」と話していた。う…わかるぜ…という気持ち。今、『進撃な巨人』より大切なものないよな。『日向坂で会いましょう』で、みんなでキャプテンを褒めていた。良い回。みんな泣いていた。ユヴェントスのキャプテンとなったディバラはクラブ幹部と揉めているようだけれど、なんとか残留したいとは思っている様子なので、契約延長は楽観視して大丈夫ですよね。そして、ヴラホヴィッチ冬のユヴェントス移籍が大筋合意に……夏まで待つしかないと思って、もう今季は諦めていたけれど、素晴らしい補強だ。感動。背番号はどうなるんだろ。以前つけていた28番とかになるのか。モラタがバルサに行っての9番になるのか。ベルナルデスキ、キエーザ、ヴラホヴィッチとフィオレンティーナごめんなさい!ですね。